乳汁生成Ⅲ期へ行く前に、母乳分泌の調節機能についてお話しますね。
母乳の分泌は二つの調整機能によってコントロールされています。
母乳スイッチ!エンドクリンコントロール
産後、授乳が始まると柔らかった乳房が、2・3日目頃になるとパンパンに張ることがよくあります。
それは、『赤ちゃんが吸う→母乳を作るホルモンが分泌される→赤ちゃんが飲んでも飲まなくても、ホルモンの分泌によってどんどん母乳は作られる』という流れがあるからです。
赤ちゃんが吸えない、乳管が開通していないなど排出が追いつかないと、結果乳房はパンパンに張ってしまって痛い(>_<)という状況に陥りやくすくなります。
このホルモンによって母乳の分泌が調整されていることを『エンドクリンコントロール』といいます。
この時期は、おっぱいの受け皿を増産している最も重要な頃になります。
効果的な授乳が解決法
そのエンドクリンコントロールの時期を、いかに早く終わらせ、次の段階へ進むかは、乳房から母乳を取り去ることが重要なポイントになります。
母乳が効果的に取り去られないと、乳房の緊満が強くなり苦痛が大きいですよね
また乳房に母乳が残った状態が続くと、身体は母乳を作らなくていいのかと勘違いして、ブレーキをかけ始めてしまいます。そのため、張って痛くても、この時期に母乳が確実に取り去ることができるよう搾乳を勧められる方も多いのではないでしょうか?
長~いお付き合い!オートクリンコントロール
この時期を抜けると、赤ちゃんが飲んだ分だけ作るようになる『オートクリンコントロール』に移行します。順調に経過した方で産後9日目以降に、乳房内局所で乳汁産生のコントロールを受けるようになります。つまり、パンパンに張ることはなくなり、赤ちゃんが飲み取った分だけ作る、いわゆる需要と供給のバランスがとれ始めるようになります。これは、母乳を終えるまで続きます。
もしこの時期に母乳量アップを目指すなら、需要と供給の仕組みを利用して、頻回に吸わせ(需要)、母乳を乳房から取り去り空にすること(供給)が大切となります!
常に作り続けていたエンドクリンコントロールの頃と違い、瞬間的に作られるようになるため、乳房の張りはマシになっていきます(^_-)-☆
次はいよいよ乳汁生成Ⅲ期に進みます。