分娩後、じわっとにじんでいた母乳が増産に向けて動き出します。(乳汁来潮)
そしてそれが確立するまでの時期のことを乳汁生成Ⅱ期といいます。
とっても大切な乳汁生成Ⅱ期
産後2,3日目になると乳汁分泌が急激に増加し、ママの乳房はパンパンに張ってしまって大変な時期を迎えます。乳頭も浮腫んだり、伸展が悪くなって吸わせづらくトラブルが起きやすくなります。
この乳汁生成Ⅱ期に、頻回授乳を行い乳頭に刺激をたくさん与えること、作られた乳汁を乳房内から除去できるように効果的な授乳を進めていくことが大切です。それらを繰り返すことで、乳房の病的な緊満を回避につながります。
乳房が張ってどうしようもない時は
乳房が張っていても授乳後軽くなる、張りを感じるものの苦痛ではないのであれば、そのまま頻回授乳を継続しましょう。
授乳をしてもマシにならない、張り過ぎて赤ちゃんが吸えないという状況になってしまったら、気持ちがいいと感じる程度に冷やしてみましょう。そして直接吸えないなら、乳輪部をほぐしながら搾乳を頑張ってみてください。搾乳は大変ですが、確実に乳房内から乳汁を取り去ることで病的な緊満を早期に軽減でき、搾乳するたびに母乳の分泌量はUPしていき、搾乳をすることで吸いにくくなっていた乳頭も柔軟になり赤ちゃんが飲みやすい状態になるという、まさに一石二鳥ならぬ三鳥!!
水分もしっかりとりましょう!
産後は水分をしっかりとるように産院で言われてきた方も多いと思います。しっかりという目安は2L/日です。水分を制限しても乳房緊満が軽減することはありません。バランスのとれた食事とともに意識的にとるようにしたいですね。
授乳が楽しいものであるように
産後、母乳育児を断念する原因の一つに、乳房痛があります。人によっては強度の乳房緊満によって精神的にもつらく苦しい体験となることもあります。乳汁生成Ⅱ期を上手に乗り越えることで、乳房は嘘みたいに張りが治まり、バランスがとれるようになってきます。ご自身でケアが難しい時は、ぜひお近くの助産院で乳房マッサージを受け、楽しく乗り超えていきましょう♪
では、次は乳汁生成Ⅲ期に行く前に、乳汁分泌の調整機能についてお話しますね(^^♪