自分を責める必要はありません

産後授乳が思うように進まなくて落ち込んだり、周囲の何気ない言葉で傷ついたりしてしまうことがよくあります。

赤ちゃんが上手く吸ってくれない、おっぱいがきれてしまって痛い、授乳は想像しているよりずっと大変なものです。理想と現実のギャップに心が折れて「もうミルクにしようかな」ってつぶやくママの姿もよくみかけます。

周囲から「おっぱいの方がいい」と言われて、おっぱいを頑張れない自分をママ失格のように思ってしまうことだってあります。

でも、どんな状況でも、ママは自分を責める必要はありません。

おっぱいの分泌量が安定するのは約100日後

産後すぐの頃は、頻回に吸わせることでホルモンをだして、赤ちゃんの必要量なんて関係なくどんどん作られていくので、必要以上に張り過ぎて乳房痛がありますが、それもしばらくすると落ち着きます。ただ産後すぐの頃に頻回に吸わせることは乳汁分泌量に影響するので、とても大切な時期でもあります。

焦らずにミルクも上手に活かして

基本的に頻回授乳で良いのですが、ママが疲れ切る前にミルクを使って休息するのもいいですね。そのうち乳汁の供給量が安定してくれば、ミルクは不要になるかもしれません。もし直接吸わせることが難しいなら、絞ったり、保護器を一時的(1ヶ月を目安)に使ったりして授乳ができるといいですね。

産後すぐは、まだまだ分泌量が安定していないので、どちらかに決める必要はなく、焦らずにおっぱいの量が追いついてくるのも待ちましょう。

短期の目標設定を!

まずは2週間、そしてその次は1ヶ月までと、その時のおっぱいの状況に応じて短期の目標を設定しましょう。ひとつずつ一進一退を繰り返しながら、赤ちゃんの成長とママの乳房の状況が整うのを待ちます。リズムがとれるようになれば、今までとは嘘みたいに授乳がスムーズになっていると思います。

授乳=HAPPY!?

本来授乳をしていると幸せホルモンが分泌されて、ママのお顔はとても優しい表情をしています。

乳頭痛はいつかは慣れるものですが、それでも吸わせてる時の痛みは耐えがたい痛みです。それ以外にも直母をしているとイライラする、おっぱいをあげることそのものがストレス、そんなこともあります。そんな思いをしながらの授乳は、本来思い描いていたものとは程遠いのではないでしょうか。

ママだけが持つ決定権

授乳が毎回苦痛になるほどの精神的にストレスを覚えるなら、いっそのことミルクにしてしまうのもありだと思います。周囲が何といおうと、ママが決めた決断を誰も邪魔することはできません。ママだけが持つ権利です。その決定を後悔のないものにするために、私たち助産師は情報を提供する責任があります。そしてどんな時でもママの決定を応援しています。

自分を責める必要も、罪悪感を覚える必要もありません。

おっぱいを終えたらお疲れ様のケアを

そして、もしミルクへの移行を決めたなら、あとあとトラブルにならないよう乳房のケアをして終えましょう。そして頑張った自分を、目一杯褒めてあげましょう!